ハラスメント調査で第三者の同席を求められた場合の対応|企業が判断すべき実務ポイント【弁護士監修】
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ハラスメント調査のヒアリングでは、第三者の同席を求められることがあります。対応を誤ると、調査の公正性や懲戒処分の有効性に影響し、紛争に発展する可能性があります。
実務では、弁護士よりも知人・親族・同僚・カウンセラーなどの同席を求められるケースが多いのが実情です。
では、会社は第三者の同席を拒否できるのでしょうか。認める場合の注意点は何でしょうか。
本記事では、ハラスメント調査における第三者同席への対応について、企業の判断基準と実務上の注意点を解説します。
社内で発生したパワハラ事例
社内でパワハラの相談があり、人事担当者がヒアリングを行おうとしたところ、相談者から
「ヒアリングには弁護士を同席させたい」
と申し出がありました。
このような場合、会社は同席を拒否できるのでしょうか
ハラスメント調査における第三者同席の基本
ヒアリング手続の詳細は、原則として会社の裁量に委ねられています。
まずは、就業規則・懲戒規程・ハラスメント規程などの社内のルールを確認することが重要です。
ヒアリングに第三者の同席を求められた場合
社内規程に立会いを認める定めがある場合
この場合、原則として立会いを認める必要があります。
会社側のメリット
- 公正な聴取手続を行った証拠となる
- 手続の適正性を示しやすい
- 紛争予防につながる
相談者側のメリット
- 権利保護の安心感
- 精神的な安定
- 安心して正確な供述がしやすくなる
社内規程に定めがない場合
実務上、規程に明記がない会社が多く、同席の可否は会社の裁量で判断します。
ただし、
- 同席を拒否すると不信感が生まれるた
- 供述が得られなくなる
- 紛争化する可能性
があるため、原則として同席を認めた上で個別対応が無難です。
厚労省は、調査前の相談段階において、相談者が女性の場合には女性の相談担当者の同席を推奨しています(あかるい職場応援団「パワーハラスメント対策導入マニュアル(第4版)」72頁)。調査開始後のヒアリングでも同様に、相談者が女性の場合には、女性のヒアリング担当者の同席を確認するなどの配慮が必要です。
行為者から弁護士同席を求められた場合
多くの企業では
「懲戒処分前に弁明の機会を与える」
と規定されています。
弁護士の同席を拒否すると、
- 弁明機会が不十分と主張される
- 懲戒処分の無効を争われる
- 紛争化する
可能性があるため、慎重な判断が必要です。
弁護士同席がヒアリングを妨害した場合の対応
弁護士であっても、ヒアリング中に私見を述べるなどのヒアリングを妨害する行為は権利濫用となります。
そのような場合には、同席が社内規程に基づいたものであるか否かにかかわらず、速やかに以下の対応の検討が必要です。
対応例:
- 妨害行為を指摘し中止を求める
- 改善されない場合は退席を求める
- 妨害行為を記録した上でヒアリングを終了
同席に至った経緯・妨害の状況・担当者の対応等の記録化が重要です。
弁護士以外(知人・親族・カウンセラー)の同席
実務ではこちらが多数です。
判断基準
必要性や相当性を総合考慮して判断する必要があります。
必要性
- 精神的に不安定
- 単独聴取が困難
相当性
適当:
- 相談者に近い関係にある知人
- 親族
- カウンセラー
不適当:(上記に該当する場合であっても)
- 事件関係者
- 利害関係者
第三者の同席がハラスメント調査に与える影響
第三者がヒアリングに同席することにより、次の問題が生じることがあります。
- 供述誘導
- 感情的な対立
- ヒアリングの停滞
- 調査の長期化
- 紛争化
- 情報漏洩
- 相談者・行為者・関係者の権利侵害
事案に応じた適切な判断と対応経験が重要です。
第三者同席には専門家の関与が有効
第三者同席への対応は、判断を誤ると調査の公正性に影響するため、外部のハラスメント調査代行の活用が有効です。
- 第三者がヒアリングに強く介入
- 第三者が介入してから供述が変わった
- 懲戒処分を予定
- 紛争化の可能性
- 第三者の立会を認めたいが、手続の適法性も確保したい
- ヒアリングが進まない
実務では、社内調査を開始しようとしたところ、ヒアリング直前に調査対象者から申し出があり、第三者の同席を急ぎ検討するケースが多くあります。
第三者同席の申し出を受けた場合、ヒアリングを開始する前に当社まですぐにご相談ください。
外部のハラスメント調査を活用するメリット
第三者同席の場合だけでなく、外部のハラスメント調査の活用には以下の大きなメリットがあります。
- 手続の公正性確保
- 供述整合性の検証
- 記録の証拠性向上
- 紛争リスク低減
- 調査の迅速化
- 当事者間の緊張緩和
- 社内における今後の関係性の改善
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当社の強み|公正な調査と職場環境の安定の両立
当社代表は元検察事務官として供述調書作成に精通しており、供述の任意性・整合性・記録の正確性を重視したヒアリングを実施しています。
ハラスメント調査は、単に事実を認定するだけでなく、調査後の職場環境や人間関係にも大きく影響します。
当社では、公正な調査を前提としながらも、当事者間の対立を過度に深めないよう配慮し、組織として納得感のある形で職場環境の改善につながる調査を重視しています。 事実認定と職場の安定を両立する点が、当社の調査の特徴です。


まとめ
第三者同席の可否は会社の裁量ですが、
- 手続の公正性
- 弁明機会
- 紛争リスク
を踏まえた慎重な判断が必要です。
ハラスメント調査は日常業務ではなく、対応を誤ると大きなリスクにつながります。
「この対応で問題ないか」と感じた時点での相談が、紛争予防につながります。
ハラスメント調査・ヒアリング対応でお悩みの企業様へ
以下のような場合は、初期段階から専門家への相談をお勧めします。
- 第三者同席対応に不安
- 供述が食い違う
- 懲戒処分予定
- 調査が難航
- 紛争化の可能性
当社では、ヒアリング実務に特化したハラスメント調査代行を提供しています。ご相談は無料です。社内調査で対応可能か迷う段階でもまずはご相談ください。
執筆者:株式会社リーガルライト 祐川 葉
執筆者:株式会社リーガルライト 祐川 葉
ハラスメント対応なら
法人様向けヒアリングによる事実調査専門の株式会社リーガルライトへ
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弁護士 祐川 友磨
慶應義塾大学法学部法律学科卒、早稲田大学法科大学院修了。
2015年の弁護士登録後、都内の弁護士事務所に勤務し、2021年に祐川法律事務所を開所。
企業法務・労務を中心に各種事案に幅広く対応。
弁護士 祐川 友磨
慶應義塾大学法学部法律学科卒、早稲田大学法科大学院修了。
2015年の弁護士登録後、都内の弁護士事務所に勤務し、2021年に祐川法律事務所を開所。
企業法務・労務を中心に各種事案に幅広く対応。

